指揮棒はよく、ハリー・ポッターが使うような魔法の杖と言われます。もちろん実際は違いますが、そうした見方も部分的には正しいでしょう。指揮棒は腕や身体の延長のように感じられなくてはなりません。 指揮棒は、指揮者の思考や作り出そうとしている音楽のイメージを大きく見せるためにあります。もともとは拍子を合わせるためだけに使われ、もっと長さがありました。ある作曲家が指揮棒で自分の足を刺してしまい、感染症になって亡くなったのです。その後、指揮棒は短くなりました。私の指揮棒は、アフリカ産の木材で作られています。米ミネソタ州に住んでいたときに、Custom Batons社のクリス・ブラウントさんに作っていただいた特注品です。 指揮棒は、身長に合わせ、一定の長さにする必要があります。手の動きに指揮棒が連動するよう、バランス良く、指になじむものが理想的です。高度な指揮の技術は必須です。優れた指揮によって、オーケストラは指揮者の指示を理解しやすくなるからです。素晴らしい指揮棒は、その存在を感じさせません。 TwitterFacebookPinterest Related Stories Arts & Culture Volume 37 ハンナ・トラオレ アート界が次に注目する ギャラリスト。 Arts & Culture Volume 47 人生の対価 自分の時間をいかに過ごすか。 Arts & Culture Volume 41 ジョーダン・キャスティール 肖像画で名を成した画家が今、植物を描く。 Arts & Culture Volume 43 NEW ROOTS/新しい根を張る コミュニティの種をまくアートと農業の集団。 Music Volume 49 OKLOU/オーケールー クラシック音楽の訓練を受けた、クラブ対応型ポップスター。