昼下がり、ブノワ・ロージーとアンソニー・ ワトソンの愛犬アルマは、プロヴァンス様式 の自宅の片隅ですやすやと眠っている。時折、 庭の鳥のさえずりに反応して耳をピクピクさ せる。フランス窓から差し込む陽の光が、ア ラベスク模様のタイル床と黄色い石灰の壁が 印象的な部屋を暖かく照らす。18世紀製の オービュッソンのタペストリーが、内側から 光を放っているかのごとく黄金色に輝いてい る。そこには絵画のような美しい風景が織られている。照りつく太陽の光に満ちた南フランスが、何世紀にもわたり芸術家たちの想像力をかき立ててきたのは、決して不思議なこ とではない。 ここは「夏のサロン」と呼ばれている部屋。 採光の良さと室内の色調からそう名づけられ ている。家の反対側には雪のように白い壁の 「冬のサロン」もあるが …… 続きは誌面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest こちらの記事は Kinfolk Volume 43 に掲載されています 購入する Related Stories Design Interiors Volume 36 ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン カルト的な建築家の自宅にて。 Design Interiors Volume 37 ジャンカーロ・ヴァレ ジャンカーロ・ヴァレの仕事場。 Arts & Culture Volume 36 デイビッド・ エリツォ 幻覚剤の潜在的な可能性について。 Arts & Culture Volume 38 リワイルダー:トーマス・マクドネル ハイランド地方を再生する自然保護活動家。 Arts & Culture Volume 46 墓石のレシピ 忘れられないレシピについて。 Arts & Culture Volume 47 人生の対価 自分の時間をいかに過ごすか。