イングランドの村、モールズフォード近郊のテムズ・パスを歩いていると、川沿いの草地と、ヴィクトリア朝やエドワード朝様式の上品な邸宅が織りなす牧歌的な風景が、ふいに途切れる。木々の向こうに突然現れるのは、3つの空色の弧がぶつかり合うように連なる屋根だ。柳色の壁の間から黄土色の柱が立ち上がり、その頂にはテラコッタの円盤が浮かんでいる。建物は低く横に長く広がり、その左右対称のファサードは、昇る太陽とテムズ川に向いている。このあたりのテムズ川は、オックスフォードシャーでは「イシス」とも呼ばれる。その名は、エジプトの魔法と母性の女神に由来するのではなく、ローマ時代の川名「タメシス」に由来すると考えられている。それでも、エジプト学を取り入れたポストモダニズム建築の傑作「スフィンクス・ヒル」の水辺を縁取る川の名としては…… 続きは誌面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest Related Stories Interiors Volume 31 ホームツアー: アーコサンティ まるでSF映画の舞台や地中海のヴィラのように見えるアーコサンティは、“ユートピアの生態系”と呼ばれている。 Interiors Volume 39 中世モダン 中世モダン: デザイナーが暮らすフィレンツェの静かな邸宅。 Arts & Culture Interiors Volume 43 ホームツアー:ATELIER VIME 伝統クラフト復活のきっかけとなったプロヴァンス地方の邸宅を訪問。 Interiors Volume 47 ヴィラ ・ヴェントラム 近代イギリスにおける古代ローマの遺跡。 Fashion Interiors Volume 33 ホームツアー: ルシンダ・チェンバース イギリスのファッション業界の中心である 西ロンドンの タウンハウスを訪問。 Interiors Volume 38 ホームツアー: オリヴィエ&グラディス・シェネル 古代美術で彩られたパリのアパルトマンで繰り広げられるパ・ド・ドゥ。