指揮棒はよく、ハリー・ポッターが使うような魔法の杖と言われます。もちろん実際は違いますが、そうした見方も部分的には正しいでしょう。指揮棒は腕や身体の延長のように感じられなくてはなりません。 指揮棒は、指揮者の思考や作り出そうとしている音楽のイメージを大きく見せるためにあります。もともとは拍子を合わせるためだけに使われ、もっと長さがありました。ある作曲家が指揮棒で自分の足を刺してしまい、感染症になって亡くなったのです。その後、指揮棒は短くなりました。私の指揮棒は、アフリカ産の木材で作られています。米ミネソタ州に住んでいたときに、Custom Batons社のクリス・ブラウントさんに作っていただいた特注品です。 指揮棒は、身長に合わせ、一定の長さにする必要があります。手の動きに指揮棒が連動するよう、バランス良く、指になじむものが理想的です。高度な指揮の技術は必須です。優れた指揮によって、オーケストラは指揮者の指示を理解しやすくなるからです。素晴らしい指揮棒は、その存在を感じさせません。 TwitterFacebookPinterest Related Stories Arts & Culture Volume 42 カリン・ママ・アンダーソン スウェーデンきっての画家の物悲しくミステリアスな世界に潜入。 Arts & Culture Interiors Volume 43 ホームツアー:ATELIER VIME 伝統クラフト復活のきっかけとなったプロヴァンス地方の邸宅を訪問。 Arts & Culture Volume 36 スペースインベーダー ローマのアトリエで制作されたユニークな間仕切り。 Arts & Culture Volume 33 未来に関する調査 50年後の世界はどうなっているだろう? 5人の専門家の意見。 Arts & Culture Design B.V. Doshi インド人建築家として初めて建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を2018年に受賞したバルクリシュナ・V・ドーシ。