ティレニア海のトパーズ色の海面から鋭く浮かび上がるイタリアのポンツァ島は、太古の時代のオーラをまとっている。ポンツァの港町にはカラフルな色の住宅が密集しているが、それとは対照的に、浜辺には溶岩の崖が切 り立っている。地球が誕生した時代にできたこの天然の防波堤は、この地を探検したエトルリア人やギリシャ人が、初めてこの島にたどり着いたときに見た景色なのだろう。「ここは海の真ん中にあるのでユリシーズの足跡をたどりながら、古代ギリシャの哲学とつながることができる場所です」と、ローマ出身の著名なアーティスト(サイ・トゥオンブリーの弟子)、アルベルト・ディ・ファビオは話す。彼は、10年前にポンツァ島の静かな場所にスタッコの家を購入し、何年もかけて夏の間にリノベーションを施し都市生活からの避難所に変えてしまったのだという。「この島は、アナログな時代を懐かしむために来るところなんです」と彼は微笑みながら言う。 ディ・ファビオはローマとニューヨークにアパートメントとスタジオを構えているが、彼…… 続きは紙面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest こちらの記事は Kinfolk Volume 38 に掲載されています 購入する Related Stories Travel Volume 41 世界の海の端から端まで ターナー兄弟の冒険・ Travel Volume 46 ソウルシティガイド ソウルシティガイド はじめに