ベツレヘムのすぐ西にあるパレスチナ古代 の村バティールの丘には、段々畑が広がって いる。静かな日陰にあるつる棚から垂れ下が るブドウの房。その向こうには、石垣やオリー ブ畑、ローマ時代の灌漑システムなど、古代の風景が見渡せる。この景色はまさに生きた歴 史である。この地で今も行われている伝統的 な農法が2014年に評価され、バティールはユネスコ世界遺産に登録された。 しかしながら、谷間のさらに奥には、イスラエル占領下のヨルダン川西岸とエルサレムを 隔てる有刺鉄線のフェンスという、より最近 の歴史を象徴する痛ましいものがある。 イ スラエル軍は、ガザやヨルダン川西岸地区の パレスチナ人農家たちが収穫期にイスラエル側に立ち入るのを、安全保障上の懸念という理由でしばしば阻止している。近年、イスラエ ル人入植者たちは …… 続きは誌面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest こちらの記事は Kinfolk Volume 43 に掲載されています 購入する Related Stories Arts & Culture Volume 36 スペースインベーダー ローマのアトリエで制作されたユニークな間仕切り。 Arts & Culture Volume 38 考古学者:アヤナ・オミラデ・フレウェレン 土を掘り、海に潜る学者。 Arts & Culture Volume 40 スウェーデン流 死のお片付け スウェーデン流の断捨離術。 Arts & Culture Food Volume 39 デブ・ペレルマン ブログで夢を叶えた 「SMITTEN KITCHEN」 創立者へのインタビュー。 Arts & Culture Volume 34 食卓に広がる物語 地中海のひとときをお皿に乗せて届ける。 Arts & Culture Design B.V. Doshi インド人建築家として初めて建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を2018年に受賞したバルクリシュナ・V・ドーシ。