1961年、アクセル・フェルフォールドが初めてひとりでイギリスへの骨董 品探しの旅に出たのは、まだ14歳のときだった。貴族の屋敷にコレクショ ンされた何百点もの骨董品が、所有者たちが維持費を払えなくなったため に売却されていたのだ。数個のスーツケースと、地元アントワープのアン ティークショップで働いて稼いだそれなりのお金を携え、フェルフォール ドはベルギーのゼーブルージュ港からフェリーに乗ってイプスウィッチに 向かった。親戚や家族の友人の家に滞在しながら、家具や珍しい品であふ れる屋敷の屋根裏部屋をあさる日々を過ごした。自分の直感を信じ、気に入ったものを買った。 スーツケースをパンパンに膨らませてアントワープに戻り、数週間のう ちにすべてを売りさばいた。購入したのはほぼ母親の友人だったが、もっ と買いたいと言っていたそうだ。それはフェルフォールドにとって最初の 買い付けの経験であり、ビジネス帝国を築き上げたキャリアの始まりでも あった。現在彼は、アートとアンティークのビジネス、アントワープと香港 にある2つのアートギャラリー、インテリアデザイン…… 続きは誌面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest こちらの記事は Kinfolk Volume 44 に掲載されています 購入する Related Stories Design Interiors ホームツアー: ニュー・パレス グジャラートの西部に位置する静かな町、モルヴィ。ライターのコマル・シャルマがそこで発見したのは風光明媚なアールデコの宮殿だった。 Arts & Culture Interiors Volume 43 ホームツアー:ATELIER VIME 伝統クラフト復活のきっかけとなったプロヴァンス地方の邸宅を訪問。 Design Interiors Volume 35 フェルナンド・カルンチョ 庭園は自然物と人工物の中間にある存在。ジョージ・アプトンがこのふたつの間を取り持つ造園家を訪れた。 Arts & Culture Design B.V. Doshi インド人建築家として初めて建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を2018年に受賞したバルクリシュナ・V・ドーシ。 Interiors くつろげる場所:ロベルト・バチョッキ 建築家として仕事に追われるロベルト・バチョッキは家でくつろぐことが好きだ。 Interiors Volume 37 ゲルゲイ・アーデイ ギリシャ神話、中世のイコン、1970年代の魅力が融合したロンドンの アパートメントに潜入。