昼下がり、ブノワ・ロージーとアンソニー・ ワトソンの愛犬アルマは、プロヴァンス様式 の自宅の片隅ですやすやと眠っている。時折、 庭の鳥のさえずりに反応して耳をピクピクさ せる。フランス窓から差し込む陽の光が、ア ラベスク模様のタイル床と黄色い石灰の壁が 印象的な部屋を暖かく照らす。18世紀製の オービュッソンのタペストリーが、内側から 光を放っているかのごとく黄金色に輝いてい る。そこには絵画のような美しい風景が織られている。照りつく太陽の光に満ちた南フランスが、何世紀にもわたり芸術家たちの想像力をかき立ててきたのは、決して不思議なこ とではない。 ここは「夏のサロン」と呼ばれている部屋。 採光の良さと室内の色調からそう名づけられ ている。家の反対側には雪のように白い壁の 「冬のサロン」もあるが …… 続きは誌面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest こちらの記事は Kinfolk Volume 43 に掲載されています 購入する Related Stories Arts & Culture Volume 29 バードウォッチング:ジェイソン・ウォード 苦境に陥っていても、ひどい渋滞に巻き込まれていても、 鳥を観察するだけでジェイソン・ウォードの気分は上昇した。 彼のガイドのもと、 アマンダ・アヴテュがバードウォッチングを体験。 Fashion Interiors Volume 33 ホームツアー: ルシンダ・チェンバース イギリスのファッション業界の中心である 西ロンドンの タウンハウスを訪問。 Arts & Culture Music 私のお気に入り 指揮者、ロデリック・コックスは、指揮棒を自分の身体の延長と考える。 Arts & Culture Volume 42 カリン・ママ・アンダーソン スウェーデンきっての画家の物悲しくミステリアスな世界に潜入。 Arts & Culture Fashion Volume 31 NEEDLE WORK 古代から伝わる刺青の芸術性が浮き彫りにされている、現代のソウル。 Interiors Volume 39 中世モダン 中世モダン: デザイナーが暮らすフィレンツェの静かな邸宅。
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