ベツレヘムのすぐ西にあるパレスチナ古代 の村バティールの丘には、段々畑が広がって いる。静かな日陰にあるつる棚から垂れ下が るブドウの房。その向こうには、石垣やオリー ブ畑、ローマ時代の灌漑システムなど、古代の風景が見渡せる。この景色はまさに生きた歴 史である。この地で今も行われている伝統的 な農法が2014年に評価され、バティールはユネスコ世界遺産に登録された。 しかしながら、谷間のさらに奥には、イスラエル占領下のヨルダン川西岸とエルサレムを 隔てる有刺鉄線のフェンスという、より最近 の歴史を象徴する痛ましいものがある。 イ スラエル軍は、ガザやヨルダン川西岸地区の パレスチナ人農家たちが収穫期にイスラエル側に立ち入るのを、安全保障上の懸念という理由でしばしば阻止している。近年、イスラエ ル人入植者たちは …… 続きは誌面でお楽しみください。 TwitterFacebookPinterest こちらの記事は Kinfolk Volume 43 に掲載されています 購入する Related Stories Arts & Culture Music 私のお気に入り 指揮者、ロデリック・コックスは、指揮棒を自分の身体の延長と考える。 Arts & Culture Volume 35 エッセイ: ライフコーチ セラピストでも、友人でもない、「ライフコーチ」という存在。 その増加の理由はなんだろう? Arts & Culture Volume 31 新しい儀式 何気ない日々に意味を与える、新しい儀式をご紹介。 Arts & Culture Volume 30 花をいける: 安本美代子 フローラルデザインの世界でひときわ存在感を放つ安本美代子さんのパリのアトリエにて。 Arts & Culture Volume 45 デルフィーヌ・オルヴィルール フランス人ラビの先駆者。 Arts & Culture Volume 38 エイドリアンのヨガ 自分らしいフローをようやく見つけたヨガの女王。